手仕事に没頭する半日。竹皮編みワークショップ、入門編。2024
竹の皮を編み進め、手仕事に没頭する半日ワークショップです。
竹の皮は柔らかいので、初心者でも編みやすい!
円形のカタチにして、将来的にはカゴを目指したいところですが、実際の着地はコースターくらいです。
ちょっと日常から離れて、何かに没頭したい、、、そんなあなたにおススメです。
自分の手で触れてリズム良く編み進めることが、竹皮編みの技術を次の時代につないでいくことに、きっとつながっていくはずです。
ぶどうの蔓や竹などの自然素材を編んで、かごを作るような暮らしに憧れがあります。
とはいえ、相応の熟練度が必要となるものですから、まずは自然の素材に慣れることが第一歩。
そんな初心者に向けてうってつけなのが、竹皮編み(たけかわあみ)。
竹の皮は柔らかくて、初心者でも形がつくりやすいんですね。
いきなりカゴをを編みたい!と意気込む気持ちも分かりますが、出来上がりサイズは手の速さ次第。
慣れるまでは時間がかかりますので、標準的な人で今回はコースターサイズくらいができる想定です。
群馬県赤城山で採取されたマダケの竹皮を水に浸して、針を使って竹皮を細く割いていきます。
細く割いた竹皮を芯にして、そこに幅のある竹皮を巻きながら、基本の円形をひたすらに編み込んでいきます。
自然の材料を、素材にしていく知恵と、こうやってカタチになるんだねーという驚きを感じてください。
今回のワークショップでは、半日がかりでじっくりと手仕事と向き合います。
1時間ほどのお昼休みには、神楽坂ランチを楽しむも良し、お弁当持参もOKです。
休憩をはさんで、再び手を動かしていきますが、長丁場になるので、予定がある人は途中で抜けてもらってもOKです。
追加で竹皮を購入もできるので、ご自宅で編み進める事もできますよ。
おそらく慣れるまでは四苦八苦。けれども慣れてしまった後はリズム良く手を動かす気持ちよさに時間を忘れて、手仕事に没頭する時間になるはずです。
ブルーノ・タウトの名前を聞いたことがあるでしょうか。
ドイツの建築家であるタウトは日本に3年半ほど滞在して、外からの視点で日本の美を見出し、その著作『日本美の再発見』にまとめています。
京都の「桂離宮」を「泣きたくなるほど美しい」と評したタウト。
そんな風に自身の判断軸で、美しいものを美しいといえる、そんな大人になりたいなあと憧れますよね。
そんなタウトが群馬県の高崎市で工芸品のデザイン指導を行なっていた際に、雪駄(草履)の職人と出会い、これをきっかけに、数々の竹皮編みの道具が生まれました。
今回みなさんにチャレンジしていただくデザインはこの時に生まれたものなんです。
タウトの指導の下で一時期は多くの職人を抱えた高崎の竹皮編みも、時代の波に揉まれ、やがて廃れていきます。
いよいよその職人は残りひとり、、、となってしまった時、その職人を訪ねて学び、技術を受け継いだのが、今回教えてくれる前島美江さん。
現在、高崎で「でんえもんときわ」というアトリエを主催し、竹皮編みの手仕事を伝える活動と共に、タウトを掘り起こす会も立ち上げてらっしゃいます。
前島さんがこのワークショップで大切にしているのは、とにかく「自然素材に触れる」ということ。
「触ること、そして自分の手を動かすことから感じられることが、たくさんあるんです」と前島さんは言います。
だから前島さんの指導は、習うより慣れろ、考えるな感じろ、的ななかなかのスパルタ。笑
最初は戸惑うかもしれませんが、大丈夫です。これまでのワークショップでも互いに教え合いながら、最後はみなさん感じていましたから。
その先で、もっと上手くなりたいと願う人が現れ、その先に、この風前の灯火となってしまった高崎の竹皮編みが繋がっていくことが、前島さんの願いです。てならい堂もその願いに乗っかりたいと思います。
タウトが高崎で竹皮編みを指導していた時代は、柳宗悦による民芸運動とちょうど同じ頃。
各地の手仕事を見て歩くタウトの旅と柳の旅は、同じ時代なんですね。
自分の手を動かしながら、ブルーノ・タウトの美学や、タウトに関わってきた方々に関する前島さんのお話に耳を傾け、そんな時代の空気を感じることもできるかもしれません。
一緒に手仕事のリズムに没頭して、消えてしまってはもったいないこの竹皮編みを、私たち自身の手で繋いでみませんか。
全時間の参加が難しい方は、途中で抜けていただいても結構です。
※ 作業進捗によって前後します。
※ 昼休憩の時間有り。