昔からあった藁のある生活、文化をなくしたくない、これからも残していきたいという想いで、実際に藁細工をつくったり藁の文化について触れてもらえる機会をつくりました。

当日は、オンラインで現地とつながり、藁細工の知恵と技術を、山形にいるつくり手さんから学びます。実際に藁をみなさんのお手元にお送りして、簡単な藁細工のつくり方を教えてもらい、作品を一つつくっていきますよ。実際に藁細工をつくってみるだけではなく、これからも残していきたい藁の文化について、お話を伺っていきます。

画面越しでのワークショップではございますが、手元に届いた藁を五感で感じながら、当日は藁細工について、藁の文化について、いろいろとお話を伺っていけたらいいなと思いますので、どうぞみなさんも藁について気になることをどんどん質問してみてくださいね。

ひとりでも多くの人が、藁の文化を知る機会に触れていただけたら嬉しいです。

「藁のある生活」と聞いて、みなさんは、どのような風景を思い浮かべるでしょうか。

田んぼが近くにあって、茅葺き屋根があって・・。そんな地域の風景を思い浮かべる方もいれば、雪が降り積もる冬の季節で使われるような蓑や編み笠などを思い浮かべるかもしれません。

お正月のしめ縄飾りは、みなさんも馴染み深い風景かもしれませんね。

そんな風に、様々なイメージを持たれる方がいらっしゃると思います。

藁は、かつては、お米をとったあとの産物として、藁をつかって衣食住の道具だったり、素材としてわたしたちの生活の中で使われてきた、とても身近なものでした。

藁が使われる機会が完全に無くなったわけではないですが、時代の変化とともに、現代では藁は新しい素材にとって変わっていき、今では生活からかなり分断されたものになってしまったのではないでしょうか。



今回、午前の回と午後の回を用意しました。実際に当日つくる作品は、午前は「編み鷹の爪」、午後は「ネコ」のオーナメントと異なるものをつくるので、お好きな方をお選びください。

それぞれの作品は、藁の異なる部位を使ってつくります。「編み鷹の爪」は、藁の葉っぱの部分を使い、鷹の爪を保存しながら使っていくもので、そのままでも魔除として使えるお飾りです。「ネコ」のオーナメントは、稲穂がついている茎の皮の部分を使います。立ててオブジェとして飾ることもできますし、糸をいれると吊せるので、モビールにしても可愛らしいですね。どちらかお好きな方をお選び、ご参加くださいね。

藁はいずれの回でも、3セット分をお送りするので、ワークショップが終わった後ご自分でもう一度練習してみたり、ご家族やご友人へとつくってプレゼントしてもいいと思いますよ。

また、「手先があまり器用でなくて完成できるか心配です・・・」という方は、見本として、事前に1セット分を完成させてお送りすることもできますので、申込み時にお伝えくださいね。

今回、つくり方を教えてくれるのは工房ストローの高橋さんです。「藁の文化は生きた地域の宝」そうおっしゃる高橋さんは、山形県にある真室川町という地域で、農家をしながら、藁細工の技術やわざ、その文化を様々な世代に広めていきたいという想いで活動されています。

以前は、生活の衣食住の隅々まであった藁細工、それが瞬く間になくなって技術も風前の灯ということで、これはなくしてはならない、ぜひ残していきたいという想いで、自ら引き継ぎ、つくり方を学んでいったそうです。

高橋さん曰く、藁は人の手の加え方によっていかようにも変化し、小さいものはオーナメント、大きいものだと円座やござなど、一つの藁からいろんなものがつくれて、その可能性が広く魅力的な素材だといいます。

私たちの生活から遠くなってしまった藁細工を、身近な生活に取り入れ、今の生活にぬくもりを与えるような作品づくりを目指している高橋さん。ぜひ、その藁細工に込めた想いなども、当日直接聞いていただければと思います。

私たちの生活から切り離されてしまった藁細工。

つくり手が高齢の場合も多く、引き継いでやっている人も多くはない、そんな状況があります。だからこそ、藁に関心を持つ人が増えて、日常の中に藁のある生活を取り戻せていけたらいいなと思います。

当日は、そんな想いごと受け取っていただき、藁に触れてもらえたら嬉しいです。みなさまのご参加お待ちしております。